アンモニア-炭化水素混合系の放射線分解 II ; アンモニア-オレフィン(エチレン,プロピレン,ブタジエン)混合系における水素の生成

浜ノ上 熊男; 岡本 次郎; 徳永 興公; 団野 晧文; 佐藤 章一; 森山 昇; 池添 康正; 小林 敏明

JAERI-M 4573, 14 Pages, 1971/09

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アンモニア-オレフィン(エチレン,プロピレン・ブタジエン)混合系の気相放射線分解を行ない、水素生成の初期過程について検討した。混合系での水素生成量の外挿値よりアンモニア、エチレン、プロピレンおよびブタジエンのnon-scavengeable水素のG値として、それぞれ0.68、1.26、1.06および0.33なる値を得た。水素の同位体組成値より、簡単な速度論的計算により次のような結果を得た。1)アンモニアより生成する水素はthermalおよびnon-scavengeable水素であり、後者においては1分子的機構が重要である。2)オレフィンよりの生成水素は全てnon-scavengeable水素であり、エチレンでは1分子的、プロピレンおよびブタジエンでは2分子的機構が重要である。ブタジエンの場合のG(H)は他のオレフィンの場合と比較して非常に小さく、計算値とも一致しない。この不一致は、いわゆるhot水素ラジカルがブタジエンと反応してt-2-buteneを生成すると考えるなら説明できる。